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zoom RSS 自称リアリストは本当にリアリストか?

<<   作成日時 : 2014/05/04 00:03   >>

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自称リアリストが好んで使うフレーズがある。

「現実はそんなに甘くない」である。

武力を持たずに平和を願うのは理想かもしれないが、
「現実はそんなに甘くない」。

原発をなくすのは理想かもしれないが、
「現実はそんなに甘くない」。


反原発・即時脱原発は現実離れした理想論にすぎない、と彼らは言う。

憲法第9条も現実離れした観念論にすぎない、と彼らは言う。

最近では「現実離れした理想論者」に対して、
「頭のなかがお花畑」などと揶揄するのが日本の流行になっているらしい。


  ◆  ◆  ◆  ◆  ◆


2007年に山田太郎の筆名による文章が、あるミニコミ誌に掲載された。

この人物はじつは東芝OBで、
福島第一原発をはじめとする原発の設計を手がけた人物だった。

このひとの文章がとてもおもしろいので、
前回につづき斎藤貴男『「東京電力」研究』(講談社)から孫引きしよう。

 この頃、新聞やテレビをはじめとするマスメディアでは、「憲法改正すべきか否か」あるいは「第9条は今のままでいいか否か」などという議論でにぎやかである。
 実は、このような憲法論議に、私たちの国に原子力発電所(以下、原発)があることが大いに関係しているのだが、その点に触れた議論をほとんど聞いた記憶がない。(29頁)


ほとんどのひとが9条改憲と原発は別々の問題だと思っている。

だが、本当はそうではない。

 まず、一番先に知っておいてほしいことは、原発の設計条件に、武力攻撃を受けても安全でなければならない、などということは入っていないということである。先に記した現在ある商業用原発55基は、いかに発電コストを小さくできるかという経済性を最優先で設計されているから、武力攻撃を受けた場合、どうなるかは少なくとも設計上はわかっていないのである。(中略)
 憲法を「改正」すべきと主張する人々は、日本をミサイルで攻撃する可能性のある北朝鮮のような国があるから、正規の自衛軍を保有すべきであり、それならそうと、憲法第9条を書き換えて、そう明記すべきだと言うのである。実際、一昨年秋に公表された自民党の新憲法草案では、現憲法の9条第2項が書き換えられて「自衛軍の保持」が明記されている。
 しかし、北朝鮮がどういう動機でそんな攻撃をしてくるか、ということについては、何も検討がされていない。自衛軍を保持したいという考え方の底には、日本人を拉致するような国、金正日独裁の国、即ち北朝鮮は何をするかわかったものではない、と言う〔ママ〕北朝鮮に対する「性悪説」があるだけである。
 その一方で、いくら戦争になっても、北朝鮮は、原発を攻撃するような恐ろしいことをしないだけの自制心を持っているはずだと考えているのだろうか。そうなら、北朝鮮に対する「性善説」を採用していることになる。これは、明らかに矛盾であるが、自衛軍を保持したいと考える人々が、そのような矛盾した態度を、意識的にとっているのか、無意識的にとっているのか、私は知らない。
 北朝鮮「性悪説」を信じ、憲法を変えて正規自衛軍を持てば、日本の、及び、私たちの安全を護れるという主張をする人々は、原発に対する武力攻撃があることを覚悟し、真剣にその場合の原発防護策を検討すべきだし、その場合、原発に対する「自爆」的「ゲリラ」攻撃に対しては、正規自衛軍があろうと無力であることを認めた上で検討をし、具体的にどんな防護策があるか提示すべきである。
 もし、北朝鮮に対して「性悪説」を捨て、「性善説」を採るのであれば、そもそも北朝鮮は脅威でなくなるので、議論はまったく変わってくる。……(傍点引用者、『リプレーザ』2007年夏号)(30−31頁)


憲法改正を主張するひとは、
だいたい原発にも賛成のひとであろう。

彼らは、9条改憲に関しては、
「北朝鮮は何をするか分からない国だ」と言う。

だから軍事力の強化・改憲・集団的自衛権の行使が必要だと主張する。

ところが、そんな「何をするか分からない国」なら、
日本の原発を攻撃対象にする恐れがあるのだから、
原発などという危険この上ないものを日本列島に並べているのは、
安全保障上もっともリスクの高いことになるはずだ。

なのに彼らは「日本国民を守るために原発をなくそう」とは言わない。

「北朝鮮は日本の原発を攻撃しないはずだ」と思っているからである。

改憲論議のときだけ北朝鮮は何をするか分からない国とされ、
原発問題のときには北朝鮮はひどいことはしない国とされる。

いったい何なのだろうか、この矛盾は?

自称リアリストは、自分たちこそ「現実主義」だと強弁するが、
彼らの頭のなかこそ「お花畑」で覆われていたのである。


  ◆  ◆  ◆  ◆  ◆


史上最悪の原発事故が起きて、2年以上が経過した。

しかしいまだに事故は収束していない。

責任ある者たちは誰ひとりとして逮捕されていない。

わたしは最近ある思いを強くしている。

原発推進派の人びとだけでなく、
これまで一度でも原発は必要だと言ったことのあるひと、
そしてあまたの無関心層の人びと。

こうした人たちに「おとしまえ」をつけさせるべきでなのではないか、と。

そこで提案がある。

上記に該当する人たちを、
福島第一原発の作業に強制的に従事させてはどうだろうか?

溶け落ちた核燃料のそばには今でも人間が近づくことはできないが、
これを回収しないと事故は永遠に収束しない。

だから、彼らを行かせればいいのではないだろうか?

福島第一原発敷地内の作業には、
これからも多くの人手が必要とされる。

この国の人たちはあまりに無責任すぎる。

経済的に不利な人たちだけに危険な仕事をさせて、
自分たちは安全なところで快適な暮らしをつづけている。

こんな人たちを許すことはできない。

原発賛成派・容認派・無関心派を、
ただちに福島第一原発に送り込むべきではないか?

真っ先に送り込むべきは、「お花畑」の改憲派・原発賛成派である。







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