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zoom RSS 小田中直樹『フランス7つの謎』(文春新書)

<<   作成日時 : 2008/09/19 09:06   >>

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フランス経済史を専門とする筆者が、初心者のためのフランス入門を書いた。

この本の感想を言うと……わかりやすい!

これほど分かりやすい本もめずらしいのではないか。

とくに学生諸君にはおすすめだ。

この本の流れは、
フランスをめぐる「7つの謎」を解き明かすという構成になっている。

第1の謎 なぜ政教分離をめぐって延々と議論が続くのか


ここでは、あの「スカーフ事件」のことが、
これ以上ないというくらいに分かりやすく解説されている。

第2の謎 なぜいつでもどこでもストに出会うのか


以前わたしはテレビで、電気工だったかのストを見たことがあった。
彼らはなんと首相の家のブレーカーを外していた。

えらいぞ、フランス人労働者。

日本で労働者がストを決行しても、
国民からはほとんど共感が得られない。

しかし、フランスではストがあっても、
国民は決して労働者を非難しない、という。

第3の謎 なぜ標識がバイリンガル表記なのか


ここでいう「バイリンガル」というのは、「フランス語/英語」ではない。

「フランス語/ブルトン語」である。

ブルトン語というのは、ブルターニュ地方の少数言語であり、
フランス語とは言語系統が異なるケルト系言語である。

国民国家のモデルとされたフランスでも、
国内に「異質な言語」を含んでいるというのは、重要な事実である。

第4の謎 なぜマクドナルドを「解体」すると拍手喝采されるのか


マクドナルドは、地球の敵である。
安全と健康の敵なのである。

第5の謎 なぜアメリカを目の敵にするのか


アメリカと対等な関係を築くべきだという日本人はいるが、
彼らがフランスをお手本にしないのはどうしてなのだろうか?

第6の謎 なぜ大学生がストライキをするのか


学生もストライキをして闘う。

日本の学生は「ファッション」と「グルメ」と「恋愛」の消費に明け暮れる。

第7の謎 なぜ美味しいフォーやクスクスが食べられるのか


この章では、植民地支配の問題が論じられる。

それぞれの章の終わりに、
その先を考えるひとのための参考文献が載っている。

これがまた親切である。

気に入った。













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