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zoom RSS 大澤真幸『ナショナリズムの由来』(講談社)

<<   作成日時 : 2008/07/14 17:52   >>

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これだけボリュームのある本は、めったにない。

約900ページに迫るほどの分厚い本で、まるで辞書のようだ。

実際、わが家の英和辞典とほぼ同じ厚さであり、
わが家の国語辞典よりもさらに分厚い。

ただし『広辞苑』よりは薄い。

しかしながら、さらさらと読める。

おもしろかった。

ナショナリズム関連の必読図書になるだろう。

この本のもとになったのは、同名の「ナショナリズムの由来」という論文で、
十数年前に講談社の雑誌『本』に連載されていた。

当時わたしは、単行本になるのを待っていた。

筆者のあとがきによると、
『本』に連載されていたのは、1993〜1994年にかけてのことだったそうだ。

それが、昨年2007年6月にやっと単行本として発売された。

ずいぶんと長いこと待っていましたよ。

内容については、また後日紹介する。

きょうは、簡単な感想を。

冒頭、マルセル・デュシャンの話からはじまる。

なぜナショナリズムの研究書でマルセル・デュシャンなの?

ナショナリズムとデュシャンはどうつながるの?

その謎を解き明かすようにして話は進んでいく。

読みはじめたら止まらない。

大澤真幸は、さすがに守備範囲が広い。

その辺の専門バカとは違う。

たぶん体系化・体系性への志向があるからだろう。

そこは大変に好感が持てた。

彼の帝国論は、わりとおもしろかった。

読んでいると、
柄谷行人の方が総合性と論理性が明晰ですごいのではないか、
と思ってしまうところもあるのだが、
でもまあおもしろかった。

それから、「ろう者」の考察がとてもおもしろかった。

ただし、彼のファシズム論はおもしろくなかった。

論理の同型性とイメージの類似性を挙げるだけでは、
ファシズムの解明にはならない。

比喩の域を出ていないのではないか、と思った。

また、この本の結論が、どれほど有効なものなのか。

そこは大いに疑問が残った。

それでも、この本は、全体としておもしろかった。

きっとナショナリストの諸君には読んでも分からんだろう。

ざまあみろ。

くたばれ、ナショナリストよ!















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しばらく前に紹介すると予告しておきながら、放置していた本である。 ...続きを見る
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2009/05/14 07:47

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