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zoom RSS 池澤夏樹『ハワイイ紀行【完全版】』(新潮文庫)

<<   作成日時 : 2008/06/12 20:24   >>

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わたしは普段、紀行文・旅行記の類いはほとんど読まない。

しかし、ハワイについてもっと知りたいと思っていたところ、
この本の存在を友人が教えてくれた。
(ありがとう、M同志。)

この本は、とてもおもしろかった。

「ハワイイ」とあえて表記しているのは、著者のこだわりだそうだ。

ハワイの植物・海・文化など、多岐にわたって調べあげた著者が、
現地のひとびとと交流を深めていく紀行文である。

「フラダンス」というのは誤りで、正しくは「フラ」と呼ぶべきだ、
といった程度の知識は多くのひとも知っているだろうか。

では、「レイ」についてはどうか。

「レイ」とは、よく観光客が空港で首からかけてもらうあの花飾りのことだ。

しかし、「レイ」は、ただの花飾りではない。

本当は、店に行って買うものでもない。

自然から「霊力(マナ)」を引き出すために自分の手で作るものなのだそうだ。

誰か家族の一人が病気になったとしよう。みんなは彼を海へ連れてゆく。そこでまずしかるべき神に特別の祈りを捧げ、チャントを朗唱しながらリム・パハパハと呼ばれる海草を採る。それでレイを作り、病人の首にかける。そして、病人を海に入れ、全身が水に浸るようにする。一度すっかり水に潜るのだ。すると首にかけたレイは浮かび上がる。その時、病気の源もレイと一緒に病人の身体を離れるのだという。海草のレイは家まで持ってかえって、煎じて病人に飲ませる。これで病気は治る。(253頁)


ハワイのひとは、さまざまな理由と目的でレイを作る。

目的に応じて、葉や花は使い分けられているという。

こうした意味を知っていくのは、楽しい体験である。

ところで、ハワイのひとびとは、もともとタロイモを主食としていた。

ハワイを訪れる観光客の大部分は、結局アメリカン・フードを食べるだけだろう。

ぜひタロイモを食べて、ハワイ文化に触れるといい。

ワイキキから少し離れたところに、有名なお店がある。

著者もその店をこの本のなかで紹介していて、
タロイモがたいそう気に入ったらしい。

他方、タロイモをはじめて食べたわたしは、吐きそうになった。

しかし、池澤夏樹はよく本を読んでいるなあ、と感心した。















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