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zoom RSS 西谷修『夜の鼓動にふれる――戦争論講義』(東京大学出版会)

<<   作成日時 : 2008/01/23 23:44   >>

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人間は古来より戦争を繰り返してきた、と言われる。

わたしはこれまで、「人間」を主語にして語ることの危険を強調してきた。

「人間」を主語にしたとたん、語るひと自身の責任が曖昧になるからだ。

「戦争」については、どうだろうか?

「人間」を主語にして「戦争」を語ることに、どのような問題があるのか?

「戦争」の一般化は、「戦争」に関する分析・考察の放棄だ。

「戦争」の一般化は、「戦争」への屈服である。

「戦争」の一般化は、「戦争」に対する批判を無力化する。

「戦争」の一般化は、すでに「戦争」に動員されていることを意味する。

「アウシュヴィッツ」と「ヒロシマ」は近代以前にはなかった。

このことの意味を考えなければいけないだろう。

著者は、「戦争」という言葉が日本で一般的に使用されるようになったのが、
明治以後であることを指摘する。

これは、きわめて重要な視点である。

なぜなら、明治以前の日本では「戦争」という言葉が
一般的には使用されていなかったということだからであり、
「戦争」と名指しされる出来事がなかったということだからだ。

この本は、「戦争」について考えるための導きの書となっている。

ところで、この本は、ハイデガーの解説部分がとても分かりやすい。

ハイデガーの解説本を読んで、それでも理解できなかったひとは、
この本を参考にするとよいだろう。

『夜の鼓動にふれる』というユニークな題名の「夜」が何を意味するのかは、
本書を読めば分かるようになっている。














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