フォーラム自由幻想

アクセスカウンタ

zoom RSS 太田昌国『暴力批判論』(太田出版)

<<   作成日時 : 2008/01/16 14:50   >>

トラックバック 1 / コメント 0

著者は、日本の数少ない誠実な知識人のひとりである。

太田昌国の本からは、いつも刺激を受ける。

彼の専門領域であるラテン・アメリカの歴史は、
わたしたちにさまざまなことを考えさせるだろう。

ニカラグア・サンディニスタ政権のトマス・ボルヘス内相(当時)が、かつて旧政権下で逮捕された彼に拷問を加えた人物に、革命の勝利した後に語ったという次の言葉が意義深いのである――「君らに対する私の最大の復讐は、君らに復讐しないこと、拷問も殺しもしないことだ」と。「革命的であるということは、真に人間的であることだ」という信念に基づいて、サンディニスタは死刑制度を廃止した。


1977年のことである。

死刑制度の廃止。

国家による暴力の廃絶。

このニカラグアのサンディニスタ政権に対して、
考えられるかぎりの卑劣な手段で介入し、潰しにかかったのは、
アメリカのカーター政権とレーガン政権である。

さて、著者の指摘のなかできわめて重要なのが、
「死刑」と「戦争」とを結びつけて捉えようとする思考である。

国家を秘密の軸として「死刑」と「戦争」とが結びついている構造を見抜く必要があるということである。


卓見であろう。

ただし、わたしはここにもうひとつの要素を加えたいと思う。

「死刑」と「戦争」と、そして「拷問」である。

いずれも国家によってふるわれるむき出しの暴力だ。

これらの暴力をなくすことができていないのは、
有形・無形の支持を人びとが国家に与えているからではないのか。

「死刑」を支持するひとびとは、「戦争」を容認し、「拷問」を黙認する。















テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
辺見庸『愛と痛み――死刑をめぐって』(毎日新聞社)
辺見庸は、著名なジャーナリストである。 ...続きを見る
フォーラム自由幻想
2009/01/21 16:48

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
太田昌国『暴力批判論』(太田出版) フォーラム自由幻想/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる