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<<   作成日時 : 2005/10/09 16:53   >>

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長い名前。

江戸っ子ふうに言うならば、「なげぇ〜なめえ」。

モンテスキューという思想家の名は、聞いたことがあるだろう。

『法の精神』を著し、三権分立を唱えたひととして知られている。

でも、彼のフルネームはあまり知られていない。

というより、覚えられない。

Charles Louis de Secondat, Baron de la Brede et de Montesquieu

これが、モンテスキューのフルネームである。

それにしても長すぎる……。

さて、きょう紹介するのは、次の本である。

モフセン・アフマルバフ著
『アフガニスタンの仏像は破壊されたのではない 恥辱のあまり崩れ落ちたのだ』(現代企画室)

いまやすっかりイラク戦争報道の影にかくれて、忘れられてしまったアフガニスタン。

この国、地域は、長いこと世界から忘れられていた。

そして、注目されたのが、
あのタリバン政権による「バーミヤンの仏像破壊」のときだった。

しかし、仏像が破壊されるまで、世界はアフガニスタンを忘却していた。

アフガニスタンで何が起こっていたのか、誰も知ろうとはしなかった。

……文化人や芸術家は誰も彼もが、破壊された仏像を守れ、と叫んだ。
しかし、干魃によって引き起こされた凄まじい飢饉のために
アフガニスタンでの100万人の人びとに差し迫っている死については、
国連難民高等弁務官の他に懸念を表明する人がいなかったのはなぜなのか。
なぜ誰もこの死の原因について発言しないのか。
「仏像」の破壊については皆声高に叫ぶのに、アフガンの人びとを飢えで死なせないために、
なぜ小さな声も上がらないのか。
現代の世界では、人間よりも像のほうが大事にされるというのか。


そして、著者は、次のように言う。

ついに私は、仏像は、誰が破壊したのでもないという結論に達した。
仏像は、恥辱のために崩れ落ちたのだ。
アフガニスタンの虐げられた人びとに対し世界がここまで無関心であることを恥じ、
自らの偉大さなど何の足しにもならないと知って砕けたのだ。


仏像のことなら話題にのぼる。

でも、餓死してゆく人びとのことは話題にものぼらない。

これが、私たちの生きている日常である。

しかし、怠惰な人類は、仏像が崩れたということしか耳に入らない。
こんな中国の諺がある。
「あなたが月を指差せば、愚か者はその指を見ている」
誰も、崩れ落ちた仏像が指さしていた、死に瀕している国民を見なかった。


そして、いま再び、アフガニスタンは世界から忘れられようとしている。













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「長い名前の本」について
「長い名前の本」について 忘れ去られていくのは、毎日が楽しいからか、辛いからか、どちらにしても自分の事しか考えられない、ゆとりのない者が増えているからだと思われます(自分を含め)。 この頃、通勤途中で赤い羽の共同募金活動がみうけられますが、誰もが素通りしていく状況です。 戦後直後の貧困の中集まったお金は5億(現在の1500億相当)円、経済的に豊かな人が増えた現在は230億円という、数字だけでみると人の心は経済的に豊かになった現代人より、貧しかった頃の人の方が他人を思いやる気持ちが強く豊... ...続きを見る
sendo
2005/10/11 00:41

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